研究課題/領域番号 |
16K05321
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
福間 将文 京都大学, 理学研究科, 准教授 (10252529)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
中途終了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | 非平衡統計力学 / 量子重力 / 確率過程 / 行列模型 / ブラックホール / 符号問題 / Lefschetz(レフシェッツ)シンブル / 焼き戻し法 / モンテカルロ法 / Gross-Witten-Wadia相転移 / レフシェッツ・シンブル / Lefschetz thimble / テンパリング / レプリカ交換法 / parallel tempering / simulated tempering / 膜の量子論 / ランダム体積 / 超弦理論 / 非平衡熱力学 / エントロピー / モンテカルロ / 量子重力理論 / 定常非平衡 / インフレーション |
研究成果の概要 |
量子重力理論の新しい定式化として、量子力学の起源をランダムネスに置き、「ランダムネスから時空の幾何が発現する機構」を構築した。具体的には、マルコフ確率過程における遷移の難しさを定量的に表す量として「配位間の距離」という概念を初めて導入し、様々な確率過程からどのような時空が得られるのかを調べた。とくに行列模型の確率過程については、固有値を時空の座標とみなしながら、結合定数を付加的力学変数とする焼き戻しを行うと、拡大された配位空間に、3次相転移点をホライズンとする漸近的反ド・ジッター・ブラックホールの幾何が現れることを示した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
量子重力理論の構築は素粒子論の最大の問題の一つである。超弦理論はその最有力候補であるが、摂動的にしか定式化がなく、また、弦以外の自由度を基本的力学変数にすべきとの考えも出てきている。一方で、重力は熱的性質持つことが知られており、背後に何らかの基本的自由度による統計力学的構造があることを期待させる。本研究では、超弦理論とは全く異なるアプローチとして、量子力学の起源をランダムネスに置き、確率過程から時空の幾何が直接出てくる機構を具体例とともに構築した。このように、量子力学と重力を直接関係させるアプローチが可能であることを示した本研究の成果には大きな意味があると考えている。
|