研究課題/領域番号 |
16K05462
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性Ⅱ
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研究機関 | 群馬工業高等専門学校 |
研究代表者 |
五十嵐 睦夫 群馬工業高等専門学校, 電子メディア工学科, 教授 (60259819)
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研究分担者 |
中野 岳仁 茨城大学, 理工学研究科(理学野), 准教授 (50362611)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | ゼオライト / NMR / 磁化率 / フェルミ面状態密度 / ポーラロン / 局所場揺らぎ / 熱活性磁化 / コリンハ則 / 電気抵抗率 / 残留状態密度 / 絶縁体金属転移 / スピン格子緩和時間 / 活性化エネルギー / カチオン / アルカリ金属 / 電気伝導特性 / 原子運動 / 核磁気共鳴 / BPP機構 / 物性実験 / 分子性固体 |
研究成果の概要 |
LSX型ゼオライトへのNa吸蔵に際して起こる絶縁体金属転移を対象として、NMRにより局所場ゆらぎの変化を詳しく追った。無吸蔵でも局所場揺らぎ自体が存在することを見出し、活性化エネルギーが何段階かの特徴的な吸蔵量を境にして段階的に増加することを突き止めた。また、NaをRbへ置換した試料を初めて合成し、Naの場合と同様に絶縁体金属転移が起こることを見出した。最大吸蔵量では電気抵抗率がNaの場合より数桁小さく、吸蔵にあたってはバルクにおけるフェルミ面の状態密度がNaよりも数倍程度保持率が高いことを示した。そして局所場ゆらぎはRbの場合でも存在し、活性化エネルギーは数分の一に小さくなることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ゼオライトは軽元素だけでできた物質であり、自然界にありふれた無害物質である。環境にやさしく、公害とは無縁である。年々重要度が高まっているSDGsの呼びかけに代表されるサステナビリティ社会を構築する観点から考えれば、この物質を使った機能性材料の構成を探求することは時代の要請にかなっている。本研究課題から得られた知見によって、ゼオライトはそれ自身に内包する空間における空きサイトが熱運動を通して電子系の物性へ影響深い存在となっていることが一層と浮き彫りになってきた。環境へ配慮した電子物性素子の展開に向けた礎という意味合いを持つ研究となっており、今後の展開が望まれる。
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