研究課題/領域番号 |
16K05469
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数理物理・物性基礎
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
押川 正毅 東京大学, 物性研究所, 教授 (50262043)
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研究協力者 |
古谷 峻介
YAO Yuan
HSIEH Chang-Tse
小林 良平
福住 吉喜
中川 裕也
渡辺 悠樹
藤田 浩之
杉浦 祥
LU Yuan-Ming
RAN Ying
MISGUICH Gregoire
PASQUIER Vincent
LO Chung-Yu
KAO Ying-Jer
CHEN Pochung
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 量子多体系 / 量子異常 / 量子臨界状態 / 電気分極 / 有限サイズスケーリング / 量子相 / 量子臨界現象 / Lieb-Schultz-Mattis定理 / 量子ホール効果 / 量子スピン鎖 / SU(N)対称性 / 物性基礎論 / 場の理論 / 統計力学 / 反強磁性体 / 数理物理 / 物性理論 |
研究成果の概要 |
基底状態から無限小のエネルギーで状態を変化させられるギャップレスな状態は、量子相転移点のみでならず、安定な量子臨界相として出現することがある。本研究では、ギャップレスな量子臨界状態を特徴づける性質として、2つの新しい概念を導入した。1つは低エネルギー極限を記述する場の理論が持つ、スピンの「回転」とスピンの位置の並行移動に関する対称性を共にゲージ化(局所化)する際の障害を表す量子異常である。もう1つは、電気分極のゆらぎの強さを表す分極振幅が、系のサイズとともにどのようにスケールするかを表す新たな指数である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ギャップレスな量子臨界状態の理論的・数値的解析はギャップのある相に比較して難しく、未開拓の部分がかなり大きい。本研究で、場の理論において重要な概念である量子異常、また物理的に自然かつ重要な概念である電気分極に基づいて、ギャップレスな量子臨界状態の新たな視点からの分類を行ったことは、ギャップレスな量子臨界状態の包括的な理解に向けた一歩である。実際、本研究を受けて、ギャップレスな量子臨界状態の分類の理論がさまざまな観点から盛んになっており、このような世界的な研究の潮流を作り出す一つの契機を与えた先導的な研究成果であると考えている。
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