研究課題/領域番号 |
16K05475
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数理物理・物性基礎
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
梶原 行夫 広島大学, 総合科学研究科, 助教 (20402654)
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研究協力者 |
乾 雅祝
バロン アルフレッド
山口 敏男
吉田 亨次
西郡 至誠
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 液体-液体相転移 / ゆらぎ / 非弾性X線散乱 / ガラス転移 / 液体液体相転移 / 超音波 / 非弾性X線散乱 / 小角X線散乱 |
研究成果の概要 |
水素結合性液体であるメタノールを対象として、液体-液体相転移臨界点の探索を目指して研究を行った。-100℃、5000気圧までの低温高圧下のX線測定が可能な液体容器を開発し、実際大型放射光施設SPring-8を利用した液体メタノールの非弾性X線散乱実験に成功した。今後データ解析を進め、臨界点の存在について議論を行う。 一方で液体-液体相転移とガラス転移の関係性についても議論を行った。実はガラス転移は液体-液体相転移現象の一部として解釈が可能との推論を構築することが出来た。これまでいくつかの学会・会議で発表を行ったので、今後論文発表を目指す。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
水の熱力学異常を包括的に説明するとされる液体-液体相転移臨界点(LLCP)仮説。1990年代に説が提唱されたものの、これまで水のLLCPは実験的には検証されておらず、仮説の域を出ていない。もし検証に成功すれば、仮説が大きく進展することになり、学術的意義は大きい。 一方でLLCP仮説は単に水の異常を説明するだけではなく、その他一般の液体の熱力学を解釈する基礎理論となり得るのではないかと我々は睨んでいる。今回実際にガラス転移現象への適用を試みた。現時点では推論にすぎないものの、これまでのガラス転移研究にはない新たな視点を与えることができたと考えている。
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