研究課題/領域番号 |
16K05588
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
層位・古生物学
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
鈴木 雄太郎 静岡大学, 理学部, 准教授 (50345807)
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研究協力者 |
新垣 裕康
臼井 彩佳
椎野 勇太
平野 広大
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 球体化防御姿勢 / 咬合関係 / 感覚器 / 脱皮 / 異時性 / 根本的な相同形質 / 成長様式 / 接触感知 / 精度 / 進化形態 / 機能形態 / ボディープラン |
研究成果の概要 |
球体化防御姿勢は節足動物で幾度も採用された効果的な防御手段であるが,成立には不合理性がひそんでいる.この不合理性は,外骨格上の凹凸を適切に咬合するよう見越した体づくりが不可能な点にある.この難問を解消する生体生理メカニズムの解明を形態学的検討にもとづいて行ったところ,咬合する凹凸部位は脱皮時の硬化タイミングのずれによる軟/硬関係と対応しており,これらの部位には接触を感知する機械受容器が必ず位置していることを明らかにした.機械受容器と脱皮の進化的な獲得タイミングは,節足動物の成立はるか以前のタイミングとなることから,いわゆる忘れ形見的な生体的特徴を形態形成に組み込んだと著すことができる.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生物の進化・適応放散の原動力となる生命現象へのアプローチとして,ボディープランという動物の体づくりの根幹と生体生理機構の種固有性が,どのような統一的な機構のもとで特有の生命現象が成立するのか,両者の橋渡し機構を解き明かしてゆく点に学術的意義がある.また,化石および現生節足動物が検討対象となるため,長い時間スケールでの系統関係を考慮する必要があるため,時間をかけて緩やかに進行する生物進化の理解に対しての良好な研究例として将来的に捉えられるであろう.
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