研究課題/領域番号 |
16K05685
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
有機化学
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
森 啓二 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10515076)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | [2.2]-パラシクロファン / 不斉触媒 / C-Nカップリング / パラシクロファン / 面不斉 / 有機触媒 / 不斉合成 / 有機化学 |
研究成果の概要 |
本課題ではこれまでに有用性は認知されていながらも合成法が欠如していた[2.2]-パラシクロファン類の効率的不斉合成法の開発とそのキラル素子としての利用を目的に研究に取り組んだ。その結果、取り扱いの容易な不斉触媒であるキラルリン酸触媒を用いた速度論的光学分割を伴うアシル化反応が有効であることを見出し、パラシクロファン型ジオールを高い鏡像体過剰率で得ることに成功した。残念ながら、この骨格を持つ様々な誘導体の合成には至らなかったが、その途上で類似構造を持つ1,8-ジアリールナフタレンが有望な構造単位として機能しうるという興味深い知見を見出すとともに、新しいC-Nカップリング法を見出すことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
不斉反応において触媒の母核の担う役割は大きい。事実、新しい母核構造の登場が新しいキラル分子の製造に密接に関わってきた。本研究によりこれまで困難であった光学活性[2.2]-パラシクロファン類の入手が容易となるため、この構造を基盤とした新たな医薬・農薬開発へつながることが期待できる。 また、研究の途上で見出したC-Nカップリング法も有用である。π共役系分子は材料のみならず光触媒としても利用できる重要な化合物群である。本研究で見出した手法は従来法で多用される遷移金属を必要としないだけでなく、弱い塩基でも促進できるという利点も持つため、分解しやすい化合物の調製において有力な手法となりうる。
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