研究課題/領域番号 |
16K05728
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機化学
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
板崎 真澄 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 講師 (60382032)
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研究分担者 |
中沢 浩 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 特任教授 (00172297)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 鉄 / ヒドロシリル化 / ヒドロホスフィン化 / 光学活性 / 鉄触媒 / キラル配位子 / ホスフィンカルボキシアミド / 不斉合成 / 触媒 |
研究成果の概要 |
以前、我々は、シクロペンタジエニル配位子を有する鉄メチル錯体を触媒とすることで、末端アリールアルキンへの2級ホスフィンの位置選択的なダブルヒドロホスフィン化反応が進行することを見出している。そこで不斉合成への応用を目指し、キラルなビナフチル骨格を持つシクロペンタジエニル配位子を有する新規な鉄メチル錯体を合成した。その錯体を触媒として用いた場合でも、目的とする位置選択的なダブルヒドロホスフィン化反応が進行した。また、同様の触媒を用いることでケトンへのヒドロシリル化が進行することも明らかにした。しかし、いずれの反応においても得られた化合物の光学純度は高いものではなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
光学活性化合物は、医薬品中間体、機能性材料のみならず、特にホスフィンの場合には遷移金属触媒を用いた不斉合成において欠かすことの出来ない配位子となる。しかし、これまでの合成法として、高価な貴金属を触媒に用いる反応は多く報告されているが、鉄などの安価な金属を触媒にした例はあまりないのが現状である。今回我々の見出した反応は生成物の光学純度は高くないものの、鉄触媒を用いて進行した例であり、今後の発展により有機金属化学などの学術的な面の貢献のみに留まらず、その波及効果は医薬品中間体や医薬品の安定供給、コストダウンおよび安全性の向上など工業的な観点からも見ても大きなものとなることが期待できる。
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