研究課題/領域番号 |
16K06695
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築史・意匠
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
水野 僚子 日本大学, 生産工学部, 助教 (80736744)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 建築技術史 / 真島健三郎 / 柔構造 / 耐震 / 柔剛論争 / 建築史・意匠 / 防衛研究所 / 海軍 |
研究成果の概要 |
真島健三郎が提唱した柔構造理論は,海軍の昭和初期の建物において単位架構の平面プラン,鉄骨の組立材をコンクリートで被覆し,著書に書かれている弾機鋼板曲形方杖の使用は一部にしか見られなかったが,外壁や間仕切りは鉄筋煉瓦または鉄網モルタル吹き付けで,真島の設計主旨に沿うものであった。目黒の調査では柱梁部材の鉄筋量が少なく,梁の内部組立鉄骨の軸方向材は直接柱に接合されていないことから,大地震時には梁端部がピン接合として挙動することを意図して設計されたものと推察される。ただし,振動測定調査から,小地震時には柱梁の鉄骨コンクリートや少量の鉄筋が有効に働き剛節架構として挙動すると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
申請者がこれまでに行ってきた横須賀市での調査の上に,目黒や舞鶴に残る海軍庁舎の実測調査のほか,振動測定や解体調査といった実地調査を新たに行うことによって,海軍で採用されていた耐震構造の解明が進み,真島健三郎の思想がどのように実践されていたかを検証できる。そして,本研究はこれまで触れられることの少なかった海軍建築や実態のよくわかっていなかった真島の柔構造の解明につながり,日本の建築技術史を形づくることになる。
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