研究課題/領域番号 |
16K06715
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
金属物性・材料
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
山口 渡 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (30292775)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 粉末コーティング / 低酸素プロセス / 保磁力 / 粒界制御 / コーティング / サマリウム鉄窒素 / 粒界 / 焼結磁石 / 被膜 / 磁性 / 構造・機能材料 / 金属物性 |
研究成果の概要 |
乾式薄膜プロセスを応用した粉末コーティング装置を、独自に開発した低酸素粉末冶金システムに組み込んだ。これを用いて、表面に酸化膜のないSm2Fe17N3磁石粉末を作製し、その清浄表面に直接、均一な異種材料のナノ被膜を形成する技術を確立した。成膜法にアークプラズマ蒸着法およびスパッタ法を採用し、いくつかの非磁性単体金属を低酸素Sm2Fe17N3粉末にコーティングしたところ、成膜粒子のエネルギーが低く、磁性相への損傷が少ないスパッタ法の方が、いずれの元素の場合にも保磁力改善効果が高いことが分かった。スパッタ法により20元素の被覆実験を行い、保磁力改善効果を俯瞰する基礎データを整備した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により期待される直接の成果は、Sm2Fe17N3磁石に重希土類フリーの本格的な耐熱高性能磁石材料としての地位を与えることである。しかし、より一般的な意義は、高度に制御された雰囲気下で、ナノレベルで粉末表面の改質を行う技術を提供することだと言える。磁石材料の保磁力発現機構は、現在も完全には明らかにされておらず、精力的に研究が進められている分野であるが、粒界特性が重要な役割を果たしていることは疑いのないところである。それを自在にチューニングする方法論の確立は、磁石材料開発に大きなブレークスルーをもたらすものと期待される。
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