研究課題/領域番号 |
16K06976
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
エネルギー学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
西宮 伸幸 日本大学, 理工学部, 特任教授 (90283499)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 水素吸蔵合金 / 紫外光照射 / 水素利用 / 水素貯蔵材料 / マグネシウム / パラジウム / 光触媒 / 水素化マグネシウム / 酸化チタン / 光刺激水素放出 / 水素貯蔵合金 / エネルギー輸送・貯蔵 / コアシェル構造 / エネルギー貯蔵・輸送 / コアシェル型複合材料 / ゾルゲル法 |
研究成果の概要 |
MgH2に金属、酸化物などを添加して紫外光照射下で真空加熱すると、アナタース型酸化チタンを5 mass%添加したときに水素放出が最も低温で起こる。光照射なしのMgH2はピーク温度648 Kで水素放出するが、これが60 K低下し、44 Kは酸化チタンの混合に、16 Kは光照射に誘起される。添加物を複合化しても効果は重畳されず、平衡論的に既に飽和しているらしい。 光照射下で放出された水素のモデルとしてZrVFeに吸蔵された水素を昇温脱離させ、その場で窒素ガスと反応させることにより、アンモニアが生成することを確認した。また、MgH2に金を蒸着すると、放出水素の再吸蔵を禁止する整流機能効果が発現する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
水素貯蔵材料に光を照射することによって水素放出が低温化されるという現象を発見したことに学術的意義がある。水素吸蔵に利用されていない水素収容サイトやエネルギー準位が光吸収によって利用可能になっている可能性が高く、光刺激による準安定状態形成の物理化学という領域を切り拓く端緒となる。 社会的には、水素放出温度が高温であるために実用が制約されてきたマグネシウム合金からの水素放出温度を下げられることを、繰り返し確認できたことに意義がある。結晶内の水素収容サイト以外に光刺激で水素の通り道となるサイトを設計することにより、実用領域の370 Kで水素を放出する軽量水素吸蔵合金を作り出す道が開かれた。
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