研究課題
基盤研究(C)
覚えてから長時間経過すると、記憶は思い出せなくなる。しかし、ふとした瞬間に思い出せることがあるように、一見忘れたように思える記憶であっても、その痕跡は脳内に残っていると考えられる。しかし忘れた記憶を自由に回復させる方法は存在しない。そこで脳内ヒスタミン神経を活性化することで記憶を思い出す力を向上させ、忘れた記憶を回復させられるか検証した。マウスにおもちゃを見せて、おもちゃの形を学習させた。通常のマウスは1週間経過するとおもちゃを思い出せないが、ヒスタミン神経系を活性化すると、おもちゃの記憶を思い出すことができた。
脳内ヒスタミン神経系の活性化によって記憶の想起が改善するという本研究の成果は、脳内ヒスタミンの働きやヒスタミン活性化薬の作用だけでなく、柔軟に働く記憶のメカニズムの解明に貢献する。さらにアルツハイマー病などの認知機能障害の治療薬開発の一助となることが期待される。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (14件) (うち国際学会 5件、 招待講演 4件)
Biological Psychiatry
巻: 印刷中 号: 3 ページ: 230-239
10.1016/j.biopsych.2018.11.009
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Molecular Brain
巻: 12 号: 1 ページ: 21-21
10.1186/s13041-019-0443-6
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