研究課題/領域番号 |
16K07027
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経解剖学・神経病理学
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
宮田 清司 京都工芸繊維大学, 応用生物学系, 教授 (30243124)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 神経幹細胞 / 脳 / 脱髄 / 血液脳関門 / 脳室周囲器官 / オリゴデンドロサイト / 修復 / 多発性硬化症 / 脳炎症 / ミクリグリア / 浸透圧 / 炎症 |
研究成果の概要 |
本研究では、新たに発見された脳室周囲器官の神経幹細胞の特徴として以下のことを明らかにした。1)アストロタイプとタニサイトタイプの2種類の神経幹細胞が存在している。2)多発性硬化症の動物モデル実験より、神経幹細胞から延髄の脱髄部位へ新しいオリゴデンドロサイトの供給があり脱髄の修復に関与する。一方、部分的な脱髄では、既存のオリゴデンドロサイト前駆細胞のみが修復に関与する。3)新たな細胞の供給源であるだけでなくTLR4やTRPV1を発現し、血液由来の情報をモニターするMultipotentな細胞である。4)ミクリグリアは常に活性化状態で、神経幹細胞の増殖を制御していることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
成体脳における神経幹細胞は、今まで特定の部位にしか存在していないと考えられてきたが、新たに脳室周囲器官の3部位にも存在することが分かり、幅広い脳部位で新しい細胞の供給が行われていることが分かった。しかし、脳室周囲器官の神経幹細胞の機能については研究報告が極めて少ない。よって、脳室周囲器官の神経幹細胞の機能を明らかにすることは,成体脳における神経幹細胞の意義を解明する上で学術的に意義の高いものである。また、延髄の神経幹細胞は、ダメージを受けた延髄の機能修復にも関与している可能性が示され、臨床への応用なども期待でき社会的意義も高い。
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