研究課題
基盤研究(C)
アルツハイマー病(AD)ではアミロイド仮説に基づきアミロイドβ(Aβ)抗体治療法などの開発が進められてきたが、臨床試験で認知症状の明らかな改善がこれまでには認められていない。アミロイド蓄積前の超早期ADにおける治療法の開発を目指して、申請者らはリン酸化プロテオーム解析によりAD病態タンパク質を同定した。本申請では当初AD病態タンパク質GAPDHに注目し研究を計画したが、同様にAD病態タンパク質であるMARCKS、SRRM2と、Aβ以外のトリガー分子として申請書にも記載したタウについて、分子病態の解明に進展がみられたので、研究計画を修正しそれぞれがAD分子病態に関与することを論文として報告した。
アミロイド仮説に基づいて開発が進められてきたADの治療法が臨床試験での成果が得られていないという学術的な問題に対して、アミロイド仮説の前後あるいは並行して起こる超早期のAD分子病態に基づいた治療法の開発を進めることで、我々は問題の解決を目指している。先行研究により同定したAD病態タンパク質の解析を進めることで、認知症のうち最も多いADの予防を含めた治療法の開発が期待できる。本研究の成果は、超高齢化社会を迎えた日本をはじめとし国際的にも高齢化と認知症問題の解決法の一端として社会的に重要な意義がある。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 1件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 4件、 招待講演 1件)
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