研究課題/領域番号 |
16K07107
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腫瘍生物学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
舟山 亮 東北大学, 医学系研究科, 助教 (20452295)
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研究協力者 |
中山 啓子
谷口 肇
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | シトルリン化 / PADI2 / 大腸がん / 翻訳後修飾 |
研究成果の概要 |
PADI2(Peptidyl arginine deiminase 2)はタンパク質のアルギニン残基をシトルリン残基へ変換する酵素である。正常な大腸上皮組織で高発現する一方、がん組織と大腸がん由来の細胞株では発現量が低下していた。PADI2を安定に過剰発現する大腸がん細胞株は、PADI2を発現しない細胞に比べて増殖能が低下した。増殖の遅延は、酵素活性のないPADI2変異体を発現した細胞では見られないことから、PADI2による基質タンパク質のシトルリン化が細胞の増殖を抑制すると考えられた。またPADI2を高発現する大腸の正常組織にはシトルリン化タンパク質が存在することが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
タンパク質のシトルリン修飾の異常は関節リウマチやアルツハイマー病の進行に関与しているが、シトルリン修飾の異常がどのように病態を引き起こすのかは不明である。本研究では、大腸がんの進行の過程でシトルリン化酵素PADI2の発現量が低下することを見出した。また、PADI2によるタンパク質のシトルリン化は大腸上皮細胞の増殖を抑制することを明らかにした。タンパク質のシトルリン修飾状態の変化が細胞の増殖能を通して大腸組織のがん化に影響することを明らかにした点に意義がある。
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