研究課題/領域番号 |
16K07230
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物資源保全学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
下野 嘉子 京都大学, 農学研究科, 准教授 (40469755)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 外来植物 / 侵入経路 / 輸入穀物混入種子 / 遺伝的分化 / 進化 |
研究成果の概要 |
イネ科ドクムギ属の外来植物は、牧草や緑化植物として利用するための意図的な導入経路と、海外の穀倉地帯で雑草化した個体の種子が輸入穀物に混入して持ち込まれる非意図的な導入経路により国内に侵入している。遺伝解析により、農耕地や河川敷に生育しているドクムギ属は牧草や緑化植物に近縁で、砂浜に生育しているドクムギ属は輸入穀物混入個体に近縁であることが示された。異なる導入経路によって侵入した異系統が交雑することなく異なる生育地へ分布拡大していることが示された。各導入系統間には種子休眠の程度や開花時期に違いが見られ、これらが分布パターンの違いに寄与している可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
(1) 外来生物がどのような侵入経路を経て国内に持ち込まれているのかを把握することは難しく、これまで侵入源と定着個体群間の直接比較はほとんど行われてこなかった。本研究では両者を直接比較することによって、異なる経路によって侵入した異系統が交雑することなく異なる生育地へ分布拡大していることを示した。 (2) 外来植物による被害を回避するためには、各植物に対する防除技術を開発するだけでなく、外部から持ち込まれる外来植物の侵入をいかに遮断するかも必要である。そのためには侵入経路の特定が重要である。本研究は、各生育地のドクムギ属の侵入経路を推定し、有効な外来植物の遮断策に貢献する基礎データを提供した。
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