研究課題/領域番号 |
16K07364
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
島田 敦子 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 客員共同研究員 (20376552)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 遺伝子発現境界 / 体節 / zic1 / メダカ / medaka / somite |
研究成果の概要 |
メダカ体幹部では背側全体でzic1が発現し、筋肉の形態や色素パターンなどの背側特異的な特徴を生み出す。zic1は背腹中心に明瞭で直線的な発現境界をもち一生涯維持される。このようなロバストな遺伝子発現境界の形成メカニズムを調べた結果、体節形成期において背腹中心に位置する脊索付近に特殊な細胞群(Horizontal boundary cells: HBCs)が出現し、これが体節の中を水平に移動して背腹を分断しつつ、zic1上流のWntを阻害する因子hhipを発現することでzic1を背側に限局させて発現境界を作ることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、メダカ体節の背腹中心部に出現する新規細胞群Boundary cellsを同定し、この細胞群が背腹を分断しつつzic1発現境界を形成することで体幹部を背腹のコンパートメントに分けることを示した。従来わかっていたコンパートメント形成メカニズムは、区画間の細胞同士の相互作用に着目したものであり(接着性の違い等)、本研究が提唱する特殊な細胞による遺伝子発現境界形成は新規なコンパートメント形成メカニズムである。このようなメカニズムは、大型のからだを有する脊椎動物のかたちをロバストに維持するための普遍的な戦略である可能性があり学術的に意義がある。
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