研究課題/領域番号 |
16K07480
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物多様性・分類
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
都丸 雅敏 京都工芸繊維大学, 応用生物学系, 助教 (70324720)
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研究分担者 |
秋野 順治 京都工芸繊維大学, 応用生物学系, 教授 (40414875)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | セーシェルショウジョウバエ / キイロショウジョウバエ / 性的隔離 / 配偶者選択 / 体表炭化水素 / 欠失染色体 / ガスクロマトグラフィ / 識別遺伝子 / 進化 / 行動学 / 遺伝学 / 昆虫 / 生態学 |
研究成果の概要 |
セーシェルショウジョウバエ雌は、キイロショウジョウバエ雄を識別し、ほとんど交尾しない。識別の遺伝基盤を明らかにするため、欠失染色体解析を行った。その結果、F1雑種雌の交尾率が著しく低下する、5ヶ所の染色体領域が識別因子を含む候補として絞り込まれた。候補領域の中には、求愛行動と神経系の性を決定するfruitless遺伝子が含まれていた。そこで、fruitless変異体が識別に関与するか否かを調べたところ、用いた2つのアレルでは交尾率の低下は見られず、識別への関与はないと考えられた。また、体表炭化水素のガスクロマトグラフィ解析を行ったところ、候補領域には顕著な差異は見られなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ショウジョウバエの求愛行動における雌の識別に関わる遺伝基盤を明らかにした。雌の識別は、種認識や配偶者選択のひとつの様態である。種認識や配偶者選択は有性生殖を行う生物では一般に見られ、性的隔離の発達は種分化において重要な役割を果たしていることから、本研究の成果は、植物を含めた有性生殖の配偶システムの進化や種の起源の機構の解明にとって学術的意義があると考えられる。 本研究は、生物多様性の3つのレベルのうちの、種の多様性と遺伝子の多様性の2つにまたがる研究であり、生物多様性の保全と人類社会の持続可能性に寄与する社会的意義があると考える。
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