研究課題/領域番号 |
16K07487
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物多様性・分類
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
西野 貴子 大阪府立大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (20264822)
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研究分担者 |
加藤 幹男 大阪府立大学, 高等教育推進機構, 教授 (30204499)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 種分化 / 蛇紋岩適応 / 土壌適応 / 生態型 / キク科 / 蛇紋岩耐性 / 局所適応 / 蛇紋岩植物 / 特殊土壌 / 生活史戦略 / 生態的分化 / 土壌生態型 / 適応 / 進化 / 生態学 / 植物 / 分類学 |
研究成果の概要 |
植物の局所適応は種分化研究の好例で、本研究では、サワシロギクの土壌生態型をもちい、その生態型の蛇紋岩耐性の実態の解明と遺伝的、分子生物学的な解析を行った。 その結果、蛇紋岩土壌に侵入する前の湿地型にも蛇紋岩耐性が保持されており、蛇紋岩土壌の選択圧により、蛇紋岩耐性の強い個体が選択されてきたと推測される。また、蛇紋岩土壌に生育する集団同士でも、蛇紋岩耐性が異なることが明らかになった。そして、蛇紋岩土壌の適応にかわる遺伝子の候補として、イオンチャンネル遺伝子などが検出された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
環境に不適応な生態型は、すぐに自然界から消えていくが、本研究のサワシロギクの中間型は不適応な状態で残っており、まさに今、蛇紋岩型が新しい種になろうとしているときであり、環境に不適応な中間型もあって、種分化の時間断面を見ることができる状態であることを明らかにしている。 また、サワシロギクの蛇紋岩型は、シブカワシロギクという変種名で記載されており、環境省の絶滅危惧IBに選定されている。貴重な植物が進化の時間断面の研究に好適な材料となっていることからも、学術的意義だけでなく、生物保全の啓蒙にも役割を果たすと考えられる。
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