研究課題/領域番号 |
16K07515
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生態・環境
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
椿 宜高 京都大学, 生態学研究センター, 名誉教授 (30108641)
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研究分担者 |
清 拓哉 独立行政法人国立科学博物館, 動物研究部, 研究員 (40599495)
高橋 純一 京都産業大学, 総合生命科学部, 准教授 (40530027)
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研究協力者 |
奥山 永
林 仲平
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 形質痴漢 / 種分化 / シグナル / 種認識 / mtDNA / 異所的 / 同所的 / 性淘汰 / 形質置換 / 地理変異 / 体温調節 / 進化生態 / 色彩多型 |
研究成果の概要 |
Mnais属のカワトンボ2種(M.costalisとM.pruinosa)は同所的に生息する地域と異所的に生息する地域がある。両種とも異所的集団にはオスの翅色多型(橙色翅と透明翅)が見られるが、同所的集団では翅色多型が消失する(M.costalisは橙色翅、M.pruinosaは透明翅だけ)。オスの除去実験によってメスの種認識能を評価した。その結果、オスの翅色は性淘汰および種認識の兼用シグナルとして働き、その相対的な重要性が集団で異なると考えられた。mtDNA全ゲノムの解読を実施した結果、種間差がほとんど見られず、両種の遺伝的分化よりも行動的隔離の先行が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生物の種分化メカニズム解明は生物進化の中心的課題である。最も一般性のある理論は地理的隔離説であるが、複数の近縁の動物種が同所的に生存する場合、いくつかの発展的課題が生まれる。ターゲットにする種群は(1)地理的障壁なしに生じた種分化ではないのか、(2)近縁種はどのようなシグナルによって同種と異種を区別するのか、(3)どのような行動を使って種間交尾を避けているのか、(4)間違って交尾した場合、交雑個体の適応度はどうなるのか、などなど。このような問題の解決をめざし、近縁のMnais属カワトンボについて野外観察と実験、遺伝子解析を行った。
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