研究課題/領域番号 |
16K07834
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水圏生産科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
高津 哲也 北海道大学, 水産科学研究院, 教授 (50241378)
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研究協力者 |
中屋 光裕
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 卵 / 仔魚 / 稚魚 / 栄養状態 / 着底 / 輸送 / 吹送流 / 噴火湾 / 沿岸親潮 / 資源管理 / 耳石 / 母親効果 |
研究成果の概要 |
スケトウダラの初期生残過程を解明するために、母親効果と卵仔稚魚の栄養状態を検証した。2016-2018年級群の仔魚のふ化輪紋径には差が小さかったことから、雌親魚の年齢に由来するふ化サイズ依存的生残の年変動は検出できなかった。2月下旬から3月上旬の仔魚の体長は、低水温年ほど小型だった。6月中旬の着底稚魚の75-77%には耳石に着底輪が認められ、平均着底尾叉長は67.2-69.0mmと推定された。津軽暖流が流入して水温が上昇した8-10月には、稚魚の摂餌強度と栄養状態が低下し、その後水温低下とともに回復した。湾内で越冬する稚魚は、栄養状態と成長速度に年変動があり、加入量に影響を及ぼすと考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
噴火湾のスケトウダラの初期生残に及ぼす影響は、各発育段階で様々な要因が影響していることが明らかとなった。従って特定の発育段階の生残率に影響を及ぼす単独の要因だけで、資源量変動を解明することはかなわないだろう。ただし実際問題として、人間が天然のスケトウダラ資源の資源量変動に介入できる機会は、資源量変動が小さい未成魚期から成魚期にかけての漁獲管理しかない。また、現状では母親効果が影響を及ぼすほど高齢な雌親魚を十分獲り残していない可能性がある。従って今後は、卵質が高く生存しやすい卵を産卵する親魚の特定を急ぎ、そのような親魚の漁獲の制限が必要と考えられる。
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