研究課題/領域番号 |
16K07857
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水圏生産科学
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研究機関 | 国立研究開発法人水産研究・教育機構 |
研究代表者 |
長谷川 功 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水産資源研究所(札幌), 主任研究員 (00603325)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | さけます / 野生魚 / 放流魚 / 競争 / 捕食 / 密度依存 / 外来種 / 捕食ー被食関係 / 捕食-被食関係 / 食物連鎖 / 種苗放流 / サケ科魚類 / 種間競争 / 密度依存型競争 / 干渉型競争 / 消費型競争 / 外来魚 |
研究成果の概要 |
サケ稚魚放流魚は、個体間の干渉型競争ではサクラマス稚魚野生魚よりも劣位であるが、実際に放流された場合は、個体数がサクラマスよりも圧倒的に多いので、消費型競争を通じて、サクラマス稚魚の採餌効率や成長の低下を引き起こすことが野外調査より示唆された。 河川に放流されたサケ稚魚やサクラマス稚魚のうち、相対的に小型の個体が魚食性魚類に捕食されやすいことを示した。これは、小型個体の方が遊泳速度など、捕食者回避能力に劣るためであろう。 視覚的障害物をはじめ流速等の河川の物理環境が一連の結果に及ぼした影響は、検出できなかった。これは物理環境の影響をマスクするほどに放流魚の密度が高かったためと考える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
資源増殖目的で放流されるさけますの孵化場産魚が、自然産卵由来の野生魚とどのような関係にあるか、河川の物理環境の影響も加味して検討した。その結果、サケはサクラマスよりも1対1の縄張り争いでは劣位であるが、河川に放流されるとサクラマス野生魚よりも数的に圧倒的に優位になるために、サクラマスの成長を阻害することがわかった。また、放流された孵化場産のサケやサクラマスのうち、相対的に小型の魚がイワナやブラウントラウトに捕食されていた。いずれの研究事例においても物理環境の影響は検出されなかったが、これは、放流された孵化場産魚が物理環境の影響をかき消すほどに高密度であるためだろう。
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