研究課題
基盤研究(C)
ドナー生殖細胞を代理親に移植する「代理親生産技術」により、ドナー配偶子を効率的に生産することが可能である。本研究では、代理親がドナー配偶子へ与える影響を検討した。胚の発生率が極めて低く脆弱な系統として知られているゼブラフィッシュ系統(Casper)をドナーとし、野生型(AB系統)胚へ始原生殖細胞(PGCs)を割球移植法により移植した。その結果、生殖系列キメラを経由したcasper系統の生残率は32%であった。また、通常casper系統よりも卵膜が強固で、排精量が多く、CASA解析により運動精子率が高いことが明らかとなった。
本研究では、代理親を経由してドナー配偶子生産を行うことにより、魚類配偶子の一部機能(卵膜の厚み、受精卵の発生率、精子活性等)が高まることが明らかとなった。すなわち、本研究を応用することにより、遺伝子の改変を伴うことなく、代理親生産技術により目的系統(種)の配偶子機能を高めることができる可能性がある。より妊性が高く、より卵質の高い配偶室を形成できる宿主系統を確立すれば、あらゆる系統の配偶子を高品質に生産できる可能性がある。
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