研究課題/領域番号 |
16K07878
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水圏生命科学
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研究機関 | 福井県立大学 |
研究代表者 |
末武 弘章 福井県立大学, 海洋生物資源学部, 教授 (00334326)
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研究分担者 |
宮台 俊明 福井県立大学, 海洋生物資源学部, 名誉教授 (20157663)
中村 修 北里大学, 海洋生命科学部, 准教授 (00306648)
筒井 繁行 北里大学, 海洋生命科学部, 准教授 (20406911)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | ワクチン / 免疫 / 魚類 / 抗原 / 水産 / 魚病 / 抗原捕捉 / 水庵 / 水産学 |
研究成果の概要 |
魚類ではワクチンなどの抗原は脾臓や腎臓のメラノマクロファージセンター(MMC)が捕捉する。魚類では、抗原捕捉・保持に関わると考えられる補体受容体やFc受容体が複数存在することが明らかになった。魚類MMでは、同様の機能と特徴を持つ哺乳類脾臓細胞と分化に関わる転写因子の発現パターンが異なることから、MMが魚類独自の分化機構を持つことが示唆された。また、トランスクリプトーム解析により魚類のMMCが哺乳類で抗原を保持し、親和性成熟を担う胚中心に近い役割をもつことが示唆された。さらに、少なくともMMの一部は、循環血中由来である可能性とともに、人為的にMMCを増殖可能であることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
魚類のワクチンの作用部位である二次リンパ組織は、哺乳類と魚類では分子細胞レベルで異なる。本研究では、新たにメラノマクロファージセンター(MMC)の中心的な細胞であるメラノマクロファージが機能的に類似する哺乳類細胞とは異なる由来の細胞であるものの、MMCが免疫記憶形成の中枢である胚中心と類似することを明らかにできた。これらのことは、魚類免疫機構の哺乳類との共通性と独自性の両方を示す結果となった。今後ますます拡大するだろう養殖における魚病対策の根幹となるワクチンの作用機序の理解に大きく貢献することが期待できる。
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