研究課題/領域番号 |
16K07932
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地域環境工学・計画学
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
遠藤 明 弘前大学, 農学生命科学部, 准教授 (70450278)
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研究協力者 |
加藤 幸
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | 積雪寒冷地 / リンゴ園 / 土壌 / 窒素循環 / 施肥 / 溶脱 / 多雪地域 / 無機態窒素 / 黒ボク土 / 土壌間隙水 / 硝酸態窒素 / 融雪 / 間隙水 / 無機態窒素濃度 / 積雪地域 / 樹園地 / 窒素循環機構 |
研究成果の概要 |
本研究の特色は、青森県内の灰色低地土(青森県藤崎町)、褐色森林土(青森県弘前市)および黒ボク土(青森県鶴田町)の各調査リンゴ園において、リンゴ樹木の休眠期間にあたる積雪時期を含め、通年にわたり土壌間隙水の化学組成分析やフィールドモニタリングシステムを用いた土壌環境観測を実施したことにある。電気伝導率等の諸観測と各種陰陽イオン濃度の定量結果から、融雪期間中において短期間のうちに土壌中の物質が一挙に溶脱することが明らかになった。以上のことから、多雪地域では溶脱の観点で秋肥施用の意義が小さく、環境に対する負にインパクトの方が大きいという、低負荷施肥体系を確立する上で重要な知見を見出すことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
青森県のような積雪寒冷地のリンゴ生産では融雪水の浸透による肥料成分の溶脱を防止するため、融雪後に施肥を行う春肥が推奨されている。しかし秋肥を行わないと施肥遅れに起因する障害が見られることもあり、他県においては秋肥を指導している。樹園地における無機態窒素の浸透流出特性が、施肥と降水のタイミングおよび窒素吸収特性に依存することが近年になり明らかにされてきた。しかし、融雪を伴った無機態窒素の溶脱挙動や樹園地の窒素循環機構の詳細はまだ解明されていないため、果樹の生育面と土壌の環境面の双方から推奨可能な施肥体系・土壌管理技術を確立するために、樹園地の窒素循環機構を明らかにする意義は大きいといえる。
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