研究課題/領域番号 |
16K08076
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
統合動物科学
|
研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
久留主 志朗 北里大学, 獣医学部, 教授 (50215076)
|
研究分担者 |
汾陽 光盛 岡山理科大学, 獣医学部, 教授 (00153007)
杉山 真言 北里大学, 獣医学部, 助教 (30648225)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | 妊娠 / 分娩 / リゾホスファチジン酸 / ラット / 黄体 / 子宮 / オートタキシン / 生体情報 / 脂質メディエーター |
研究成果の概要 |
妊娠中期あるいは後期のラットに対するLPA産生酵素であるautotaxinの抗血清もしくは化学阻害薬(S32826)の投与は、黄体からのプロゲステロン分泌を変調させ、分娩のタイミングを早めたり、あるいは一日以上遅延させた。局所(卵巣嚢内)投与と全身(静脈内)投与では、一部異なる変化が示された。局所投与時の黄体の変化としてはステロイド産生細胞のサイズや組織内血流量が低下した。LPAは子宮収縮を促進させたが、PGF2aの産生・作用を介さないことが示唆された。胎盤におけるautotaxinとLPA受容体の蛋白質発現量、免疫反応性は共に妊娠後期に増加し、主な陽性部位は、脱落膜、巨細胞の細胞質であった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
母体の妊娠、並びに胎仔の発育機構について格好の研究モデルであるラットを用いて、卵巣、子宮、胎盤の複数の臓器においてautotaxinが発現し、おそらくはLPAの合成・作用を介して個々の機能の発現を調節していることを示唆する基礎情報を得た。その機能は、少なくとも卵巣細胞のステロイド分泌とサイズ調節、局所の血流量、子宮の平滑筋収縮と多様である。分娩発来への循環血中ATXの影響は興味深いところである。もとより生殖は動物種差の大きい機構であり、この動物モデルでの知見が産業動物等に外挿されるかは不明であるが、例えばヒトの妊娠高血圧症候群との関連が想定され、トランスレーショナル研究への展開が求められる。
|