研究課題/領域番号 |
16K08103
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
昆虫科学
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
田端 純 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 中央農業研究センター, 上級研究員 (20391211)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | フェロモン / 単為生殖 / モノテルペン / 系統種間比較 / シクロペンタン / 化学生態学 / 性的対立 / 性的二型 / 信号形質進化 / 有性/単為生殖 / 昆虫 / 性フェロモン / 進化 |
研究成果の概要 |
多くの昆虫の配偶行動には、性フェロモンと呼ばれる化学物質が関与している。特に、カイガラムシ類のメス成虫は植物に固着してほとんど動かずに、種毎に固有の構造のフェロモンを放出してオス成虫を強く誘引することが知られている。一方で、パイナップルコナカイガラムシの一部には、メスだけで繁殖できる単為生殖能力を持つ系統が存在する。この系統のメス成虫は全くフェロモンを生産しないことが明らかとなった。オスを誘引する必要がないため、生理的なコストや生態的なリスクを孕むフェロモンの生産を放棄したものと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
微量でも劇的な作用を示す昆虫のフェロモンは、化学生態学の中心的な題材のひとつであり、これまでもガ類やハエ類などで数多くの研究が行われてきた。しかし、カイガラムシ類のフェロモンは比較的複雑な構造であり、カイガラムシ類自体も小さく扱いにくいため、研究が進んでいなかった。本研究では、パイナップルコナカイガラムシをはじめとするカイガラムシ類のフェロモンの天然物化学や比較生化学の手法を確立し、このグループの昆虫を新しい研究モデルとするための礎を築くことができた。カイガラムシ類には重要な農業害虫も含まれるため、応用昆虫学的にも重要な知見が得られた。
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