研究課題/領域番号 |
16K08128
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境農学(含ランドスケープ科学)
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研究機関 | 京都教育大学 |
研究代表者 |
南山 泰宏 京都教育大学, 環境教育実践センター, 教授 (00463266)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | トキソウ / 無菌播種法 / SSRマーカー / 遺伝的多様性 / 無菌播種 / 絶滅危惧種 / 自生地保全 |
研究成果の概要 |
環境省のレッドリストで準絶滅危惧であるトキソウにおいて、生息域外保全のための無菌播種法の確立と遺伝的多様性の評価のためのSSRマーカーの作出を行った。トキソウでは受粉から約60日後の未熟種子を無菌播種し、4℃で4週間低温処理することで、高い発芽率が得られた。一方、トキソウ由来の66のSSRマーカーを作出し、大阪府能勢町の湿地に自生する個体群を用いて、21のSSRマーカーによる遺伝的多様性の評価を行った。個体群全体の多様性はヘテロ接合度の観察値で0.619と高かったが、多くの開花が見られた中流域の個体群は遺伝的に似た個体が多く、湿地内の区域によって遺伝的多様性が低下していることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
トキソウは湿地に生息する多年草で都道府県によっては高いランクの絶滅危惧に指定されている。そのため、自生する個体を増殖するための無菌播種法の確立と、増殖した個体を自生地に再導入する際に必要な遺伝情報を得る手法の開発が望まれていた。本研究の成果により、自生する少数のトキソウから採取したさく果から効率的に発芽・増殖させることが可能となった。さらにこれまでに開発のなかったトキソウで有効に利用できる遺伝子マーカーを多数作出し、自生する個体群の遺伝的多様性や遺伝的特性を正確に評価することを可能とした。これにより、絶滅が危惧されるトキソウの自生地において、遺伝的多様性に配慮した再生が可能となった。
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