研究課題/領域番号 |
16K08250
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 武蔵野大学 |
研究代表者 |
土方 貴雄 武蔵野大学, 薬学部, 教授 (70189786)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | SV40 / マイクロRNA / トランスフォーメーション / テロメラーゼ / 腫瘍化 / miR-S1 / hsa-miR-1266 / ウイルス / miR-138-5p / miR-152-3p / ウイルスマイクロRNA / 競合的マイクロRNA / 形質転換 / 細胞老化 / SV40マイクロRNA / SV40-miR-S1 / 核酸 / ポリオーマウイルス |
研究成果の概要 |
ウイルス感染により細胞が腫瘍化し不死化することは知られているが、そのメカニズムについては未だ不明な点が多い。本研究では、ウイルスが発現している小さなRNA(マイクロRNA)の細胞不死化への関与とその作用機序を明らかにした。ヒト細胞では、テロメアの短縮あるいは短縮を抑制するテロメラーゼの減少が最終的には細胞死につながる。本研究で、テロメラーゼの減少はヒト細胞がもつマイクロRNAのmiR-1266により生じること、さらにこのmiR-1266 によるテロメラーゼ減少はSV40ウイルスのマイクロRNA であるmiR-S1がmiR-1266に相補的に結合することで抑えられることを示すことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ウイルス感染による腫瘍化について、これまでウイルス・タンパク質が腫瘍化要因として詳細な研究が行われてきた。例えばSV40のlarge T抗原やパピローマウイルスのE6, E7はがん抑制に働くP53やpRbへの結合を介して細胞を腫瘍化するとされている。本研究ではウイルス感染による腫瘍化にはマイクロRNAも関与すること、さらに細胞がもつマイクロRNAと結合することで細胞内の標的タンパク質発現量に影響を与えることを示したことに学術的な意義がある。本研究に基づきウイルスが誘導する癌に対し、将来的にウイルスマイクロRNAのアンチセンスRNAを用いた治療につながれば社会的意義にもなりうる。
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