研究課題/領域番号 |
16K08383
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医療系薬学
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研究機関 | 明治薬科大学 |
研究代表者 |
小笠原 裕樹 明治薬科大学, 薬学部, 教授 (20231219)
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研究協力者 |
糸川 昌成
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 統合失調症 / カルボニルストレス / メチルグリオキサール / バイオマーカー / 治療抵抗性 / 治療抵抗性統合失調症 / carbonyl stress / カルボニル化タンパク質 / glycation / schizophrenia / methylglyoxal / argpyrimidine / Nrf2 pathway / glutathione / polysulfide / persulfide / carnosic acid / 診断マーカー / 翻訳後修飾 |
研究成果の概要 |
本研究から、①患者血漿中のカルボニル化タンパク質量が有意に高く、若年ほどその傾向が顕著であり、特にIgG軽鎖及びアルブミンのAGEs化が亢進していることを明らかにした。②原因物質の1つと考えられたメチルグリオキサール(MGO)に対する高感度な定量法を開発した。③複数の患者赤血球中でアルグピリミジン化したタンパク質の蓄積を発見し、そのタンパク質を同定した。④カルボニルストレス性統合失調症モデルマウスを用いた予備検討において、低分子カルボニル化合物として、予想していた脳内MGOレベルの有意な上昇を見出した。以上の成果は、カルボニルストレス性統合失調症の診断、治療の橋渡しに繋がるものと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
治療抵抗性統合失調症患者の血液を用いて、バイオマーカーの探索を行った。本研究から得られた知見として、患者血漿中においてカルボニルタンパク質の有意な上昇と、患者赤血球中に、メチルグリオキサール(MGO)を前駆体として生成するアルグピリミジン構造を有する糖化タンパク質の蓄積を見出した。従って、カルボニルストレス性統合失調症と考えられる患者の割合は予想以上に多いことが示唆された。MGOが本疾患の原因物質である可能性が推定されたことから、今後、脳内タンパク質が糖化を受けることで生じるタンパク質機能や神経細胞構造の変化を詳細化することにより、本統合失調症の発症機序解明の糸口が見つかることが期待される。
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