研究課題
基盤研究(C)
N-アシル-ホスファチジルエタノールアミン(N-アシル-PE)は自然界に広く分布する一群の微量リン脂質であり、脂質メディエーターであるN-アシルエタノールアミンの前駆体であるとともに、それ自体、膜安定化作用を示す。本研究課題では、ヒトやマウスでPEからN-アシル-PEを生成する「N-アシルトランスフェラーゼ」活性を有する2種類の酵素、ホスホリパーゼA/アシルトランスフェラーゼ-1(PLAAT1)と細胞質ホスホリパーセA2ε(cPLA2ε)の性状解析を行い、新知見を得た。
PEからN-アシル-PEを生成する2種類の「N-アシルトランスフェラーゼ」のうち、PLAAT1については新たなアイソフォームをヒトとマウスで見出し、それがヒトでは唯一の転写物であり、核内に局在することを明らかにした。cPLA2εについてはヒトの酵素がマウスの酵素と同様にCa2+要求性の活性を示すことや、同活性がホスファチジルセリン等の酸性リン脂質の存在下で増強されることを見出した。これらの成果は、これまで不明な点の多かったN-アシルトランスフェラーゼの性状を明らかにした点で、酵素学および脂質生化学の学問の進展に寄与するとともに、医薬品として期待される本酵素の阻害剤の開発に向けて役立つ。
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すべて 雑誌論文 (14件) (うち国際共著 3件、 査読あり 13件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (27件) (うち国際学会 5件、 招待講演 4件) 備考 (4件)
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