研究課題/領域番号 |
16K08689
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
杉原 洋行 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (30171169)
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研究協力者 |
向所 賢一
仲山 貴永
九嶋 亮治
森谷 鈴子
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 進展リスク / アレイCGH解析 / 乳癌 / 大腸癌 / 階層的クラスタリング / 遺伝子病理診断学 / 進展予知 / マイクロアレイ |
研究成果の概要 |
本研究は、基本的にランダムかつ不可逆的に変化する遺伝子コピー数のパタン(CNP)を利用して、大腸癌の早期から進行期へ、乳癌の乳管内癌(DCIS)から浸潤癌(IDC)へ進行しないものを特定し、進行期への進展に関わるゲノム変化をよく反映した遺伝子変化を明らかにすることを目指した。その結果、①乳癌ではゲノム変化は進展に関わらず安定でリスク評価適していたが、IDCに進展しないDCISは見つけられなかった。②腺腫由来の大腸癌では進展後期までゲノム変化が頻発したが、腺腫を経ないゲノムの安定な一群が7%存在した。進展リスクの予知に有用な遺伝子(乳癌ではGATA3、TP53、大腸癌ではDCC等)を抽出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
早期発見早期治療はがん死亡率の減少に効果を上げているが、過剰診断、過剰治療の問題が存在する。非浸潤性(早期)乳癌のうち浸潤癌に進行するものは25%から50%と言われている。これは追跡期間が限られているためなのか、いくら待っても進行しないものがあるのかはよく分かっていない。本研究では、後者であるという作業仮説を立て、遺伝子コピー数の特徴で乳癌、大腸癌をいくつかの系譜に分け、その中で早期癌(非浸潤性腫瘍)や良性腫瘍だけから成る腫瘍群を探索したが、結果的には存在しなかった。これらのことから、すべての乳腺や大腸の非浸潤性腫瘍は進行癌になる素質を持っており、早期治療を怠ってはならないことが分かった。
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