研究課題/領域番号 |
16K08698
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 杏林大学 (2017-2018) 日本医科大学 (2016) |
研究代表者 |
長濱 清隆 杏林大学, 医学部, 講師 (00336538)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 糸球体腎炎 / 質量分析 / アミロイドーシス / 代謝異常 / 糸球体沈着症 / apoE / 人体病理学 |
研究成果の概要 |
本研究では、糸球体腎炎の診断についてより客観的な指標の確立をすべく、質量分析を用いて糸球体病変を規定する分子の同定を行った。 条件検討の結果、腎生検検体のわずかな糸球体からも蛋白質の同定を行うことが可能となった。軽鎖によるアミロイドーシスでは、免疫染色で同定困難だった症例についてkappa鎖もしくはlambda鎖の同定が極めて容易となった。患者血清を用いた解析が困難な解剖例において、質量分析を用いた解析が特に有効であった。加えて、アミロイドを形成しないapoEやfibrinogenによる沈着症においても質量分析が有効であることが証明された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
糸球体腎炎の診断は糸球体の光学顕微鏡を用いた形態変化に基づいてなされるが、軽微な形態変化である場合、観察者間のばらつきが大きく診断の確定が困難である症例がしばしば経験される。今回、形態以外の客観的指標を確立するため質量分析を用いた解析を行った。結果、アミロイドーシスのみならず、apoEやfibrinogenの沈着による糸球体病変を証明することができ、適切な治療法の提案、開発につなげることができた。従来の沈着症の概念が大きく変わる可能性が示唆された。
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