研究課題/領域番号 |
16K08730
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 東京理科大学 (2018) 東京大学 (2016-2017) |
研究代表者 |
上羽 悟史 東京理科大学, 研究推進機構生命医科学研究所, 准教授 (00447385)
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研究協力者 |
七野 成之
松島 綱治
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 造血幹細胞ニッチ / T細胞 / 線維化 / GVHD / 同種造血幹細胞移植 / PDGF / 疾患モデル動物 / 移植免疫 |
研究成果の概要 |
本研究では、慢性GVHDに伴う骨髄間葉系細胞障害の細胞・分子機序を解明し、新規予防・治療戦略の礎を築くことを目的とした。マウス慢性GVHDモデルを用いて、慢性GVHD発症時には骨髄線維化を伴う広範な血球減少が発症すること、骨髄線維化の進展にはPDGF-A, CTGFなどの成長因子を介したNF-kb, STATパスウェイが関与すること、PDGFシグナルを阻害すると骨髄線維化病変が抑制されること、移植後早期に抗CD4抗体を投与することで、骨髄障害を予防出来ることを見いだした。本研究の成果をもとに、造血幹細胞移植の生命予後を改善する予防・治療法が開発されることを期待している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでallo-HSCTに伴う免疫再構築不全の克服を目指す多くの研究は、GVHDによる胸腺障害に着目し、これを予防・治療するものがほとんどであった。我々は、急性GVHDモデルの解析から見出した新たな概念である骨髄GVHD、すなわち骨髄造血ニッチ障害によるリンパ球産生の抑制が、胸腺におけるT細胞産生抑制の上流で免疫再構築を障害していることを示してきた。本研究成果は、慢性GVHDにおける骨髄造血ニッチ障害の分子・細胞機序の一端を明らかにしたものであり、国際的にも極めて独創性の高い研究と言える。社会的にも、all-HSCT後に遷延する免疫不全を予防出来れば、生命予後とQOLの改善が期待できる。
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