研究課題
基盤研究(C)
シャルコー・ライデン結晶(CLC)は、六角錐が底面でつながった微小な針状の結晶である。アレルギー疾患、寄生虫感染症など多くの疾患の組織や分泌液中で認められ、好酸球性炎症を示唆する古典的な所見として知られている。CLC蛋白は、レクチンの一種であるgalectin-10であることが判明している。本研究は、長年にわたって医師や病理学者の間で謎だったCLCの出現機構を、分子細胞学的な観点から初めて明らかにしたものである。好酸球が活性化によってETosisと呼ばれる細胞死を起こす過程でgalectin-10を制御しなくなり、最終的に細胞が崩壊することが結晶化の原因と考えられた。
CLCの存在は150年以上前に発見され、好酸球性炎症の代表的な病理所見として普遍的に観察されてきた。この形成機構が細胞の自発的細胞死であることを明らかにしたことは学術的価値に価値が高い。論文はトップジャーナルのひとつであるBlood誌の表紙に取り上げられるなど研究結果は国内外でも高く評価された。臨床的にも、CLCの形成自体が炎症を反映し、増幅に関与していることが明らかになりつつある。すなわち、CLCやその構成蛋白であるgalectin-10をターゲットとして病態評価や治療応用につなげる端緒となる研究である。
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すべて 国際共同研究 (9件) 雑誌論文 (21件) (うち国際共著 9件、 査読あり 19件、 オープンアクセス 14件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (18件) (うち国際学会 1件、 招待講演 3件) 備考 (1件)
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