研究課題/領域番号 |
16K08988
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
疼痛学
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
安井 正佐也 愛知医科大学, 医学部, 助教 (10723695)
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研究分担者 |
大道 裕介 愛知医科大学, 医学部, 講師 (50506673)
大道 美香 愛知医科大学, 医学部, 助教 (30581079)
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研究協力者 |
校條 由紀
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 慢性疲労症候群 / 線維筋痛症 / 固有感覚 / ミクログリア / 筋緊張 / 疼痛 / 疲労 / ストレス / ストイレス / 固有感覚ニューロン / 運動ニューロン / 交感神経 / 筋活動量 / 筋電図 / ATF3 |
研究成果の概要 |
慢性疲労症候群/筋痛性脳脊髄炎や線維筋痛症は過度の疲労感や痛みをはじめとした様々な症状を呈する.これら両疾患の動物モデルをそれぞれ作製して実験を行った.その結果,ストレスは抗重力筋の持続的で異常な筋緊張を誘発し,通常では意識しない固有感覚の過剰な興奮が,脊髄内の反射弓に沿ってミクログリアを活性化させた.このことが慢性的に痛みを生じさせていると考えられた.本研究による結果は,ストレスによって抗重力筋の異常な筋緊張が長期に及び,固有感覚が過剰に興奮することにが発病のトリガーとなっている可能性を示唆しており,治療の標的として筋緊張の抑制が有効であると考えられた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
慢性疲労症候群/筋痛性脳脊髄炎や線維筋痛症は機能的身体症候群(FSS)に分類される.FSSでは身体の疼痛をはじめ共通の症状が見られる.発症の起因は患者によって異なるが,いずれもストレスの関与が示唆されている.本研究によって,ストレスは無意識に筋の過緊張を持続的に誘発し,固有感覚の過活動が脊髄内のミクログリアを活性化させるために慢性痛に至るというメカニズムが示唆された.この結果より,FFSなどの患者さんの疼痛を和らげる治療には,脳や脊髄に存在するミクログリアを標的とすることが有効であると考えられると伴に,一部の筋の過緊張を解除し,固有感覚ニューロンの活動を抑制させることが必要であると考えられる.
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