研究課題/領域番号 |
16K09268
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内科学一般(含心身医学)
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研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
伊藤 彰博 藤田医科大学, 医学部, 教授 (50273355)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 悪液質 / 終末期がん / ピンチ力 / 亜鉛 / ECW/TBW / 予後規定因子 / 再発がん / サルコペニア / 亜鉛欠乏症 / 再発がん患者 / フレイルティー / NST / ONS |
研究実績の概要 |
再発・終末期がん患者の多くは、がん進展に伴い栄養障害が顕著となり、少しずつ運動量が減少し、次第に生活自立性が困難となる。さらにADLが低下すると、容易にBed上生活となってしまう。このため、サルコペニアを予防する必要がある。サルコペニアの指標として、 有用かつ簡便であるピンチ力測定を実施し、その有用性を実証した。当初3病院で実施予定であったが、責任者が所属する病院以外の実施は難しい状況であった。そこで、藤田医科大学七栗記念病院に入院中の再発・終末期がん患者を対象に、低栄養、サルコペニアに 即した現在の実態把握を行った。入院時ピンチ力測定、BIA法による体組成分析を実施した結果、骨格筋量、タンパク質量は、ピンチ力と正の相関を認め、ピンチ力の有用性が示唆された。しかし、予後との相関は認めなかった。さらに、悪液質の悪化により、栄養学的介入ができない患者が多く認められた。そこで、予後との相関がある血清悪液質関連蛋白以外の予後因子について検討することとした。そこで、再発・終末期がん患者が低値を示す微量元素に着目した。血清鉄値と血清TTR、Alb、CRP値は、有意差はあるものの、相関関係は認めなかった。血清亜鉛値と血清TTR、Alb、CRP値は、有意な相関関係を認めた。さらに、栄養管理を1カ月実施した症例における血清亜鉛値と血清TTR、Alb、CRP値は、入院時よりも強い相関関係を認めた。したがって、予後規定因子に影響を及ぼす可能性が示唆された。最終年度には、サルコペニアを最も実感する膵がんに着目し、その予後因子につき検討した。単変量解析にて、血清TTR、Alb、CRP値、体組成分析によるECW/TBWが予後と相関関係を認め、多変量解析では、ECW/TBW独立した予後規定因子であった。このため、膵がん患者に関しては、サルコペニアはもちろんのこと浮腫のある患者の水分管理が重要である。
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