研究課題/領域番号 |
16K09275
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内科学一般(含心身医学)
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研究機関 | 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター |
研究代表者 |
安藤 哲也 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 行動医学研究部, 室長 (50311428)
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研究分担者 |
岡 晃 東海大学, 総合医学研究所, 講師 (80384866)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 摂食障害 / エクソーム解析 / 原因遺伝子 / 変異 / 罹患同胞 / エクソームシークエンシング / 家族症例 / ゲノム |
研究成果の概要 |
摂食障害罹患同胞対または母子を含む10家族36個体の全エクソームシークエンスを実施し、変異の検出、アノテーションを行い、日本人集団で極めて頻度が低く(0.1%以下)、各家族の罹患者間で一致しかつ健常者に存在しない変異で、生物学的に有害と予測されるものに絞り込み、2個の変異に到達した。それぞれcorticotropin releasing hormone receptor 2 (CRHR2)とglutamate metabotropic receptor 8 (GRM8) の遺伝子上に存在し、いずれもアミノ酸に変異を生じる非同義置換であった。摂食障害の原因遺伝子の候補、2遺伝子の同定に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
CRHR2はストレス応答時に視床下部から分泌されるホルモン CRHの受容体遺伝子である。CRHR2にCRHが結合すると脳下垂体からのACTH 分泌が刺激され、ACTHは副腎皮質からコルチゾールの分泌を促進する。コルチゾールは脳内で不安や食欲低下、交感神経の興奮に関係する。一方、CRHR2はCRHの作用のうち食欲抑制に関係する。GRM8は神経伝達物質のグルタミン酸の受容体遺伝子で脳で優勢に発現し、遺伝学的な解析により統合失調症、注意欠陥多動性障害、うつ病、摂食行動との関連が報告されてきた。いずれも摂食障害の候補遺伝子として期待され、今後は動物を用いた機能解析などさらに詳細な研究が必要である。
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