研究課題
基盤研究(C)
我々は、日本人炎症性腸疾患(inflammatory bowel disease :IBD)の小家系におけるパーソナルゲノミクスを解析に取り組んできた。これまでの研究手法を用いて,数家系のトリオおよび罹患同胞対のexome解析を行い,日本人に特有なIBD関連 single nucleotide variant (SNV)を同定することを試みた。その結果、3家系(IBD患者)の解析を終了した。一家系については、Th2サイトカイン(IL-5, IL-13)発現に関連するプロモーター領域の遺伝子多型が認められた。他の家系ではIL-1 betaの発現に関連するプロモーター領域の遺伝子多型が認められた。
IBDは原因不明の難治性炎症性疾患である。現在まで環境因子、遺伝的要素ならびに腸内細菌の異常に基づき、腸管内免疫寛容の破綻が生じた結果、IBDが発症すると考えられてきた。現在までの研究の多くが根本的な病態の解明につながるものではなく、IBD発症後の結果を解析しているものにすぎない。我々の研究結果から、IBD発症に関与する様々なSNPが存在することが明らかとなった。今後は個々の患者におけるサイトカイン産生など(自然免疫)に関連する遺伝子のSNPを見出すことで、IBD治療におけるpersonalized medicineを構築していく必要がある。
すべて 2019 2018 2017 2016
すべて 雑誌論文 (12件) (うち国際共著 1件、 査読あり 12件、 オープンアクセス 10件) 学会発表 (1件)
Gut Liver.
巻: 印刷中 号: 1 ページ: 7-19
10.5009/gnl18203
Clin J Gastroenterol.
巻: 印刷中 号: 6 ページ: 501-510
10.1007/s12328-019-00958-y
Clin Gastroenterol Hepatol.
巻: 印刷中 号: 4 ページ: e43-e43
10.1016/j.cgh.2019.02.034
J Crohns Colitis.
巻: 印刷中 号: 9 ページ: 1097-1104
10.1093/ecco-jcc/jjz030
Eur J Pharm Biopharm.
巻: 136 ページ: 29-37
10.1016/j.ejpb.2019.01.007
Dig Dis Sci.
巻: 64 号: 2 ページ: 294-296
10.1007/s10620-018-5350-7
Cells.
巻: 8 号: 1 ページ: 7-7
10.3390/cells8010007
Int J Mol Sci.
巻: 19 号: 1 ページ: 92-92
10.3390/ijms19010092
Aliment Pharmacol Ther.
巻: 46 号: 9 ページ: 873-882
10.1111/apt.14318
Gastroenterology.
巻: 152 号: 6 ページ: 1291-1292
10.1053/j.gastro.2016.11.051
Int J Nanomedicine.
巻: 12 ページ: 1747-1755
10.2147/ijn.s124174
Biochem Biophys Res Commun.
巻: 485 号: 2 ページ: 468-475
10.1016/j.bbrc.2017.02.047