研究課題/領域番号 |
16K09323
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
川島 麗 北里大学, 医療衛生学部, 講師 (70392389)
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研究分担者 |
武田 憲子 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 外科系専門診療部, その他 (20406929)
市川 尊文 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (30245378)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 小腸 / ヒスタミン / 粘膜傷害 / 消化管 / H2ブロッカー / ムチン / 放射線 / H2受容体 / ヒスタミンH2受容体 / 放射線傷害 |
研究成果の概要 |
本研究は、小腸細胞傷害においてH2ブロッカーによる傷害緩和の効果を検討するものであった。放射線全身照射による小腸粘膜傷害モデルマウスにH2ブロッカーを投与すると、ムチンをはじめとする生体防御機構の改善と小腸組織内への赤血球浸潤を抑制することが明らかとなった。これより、ヒスタミン経路は、ムチン産生を亢進させることで消化管バリア機能を上昇させ、局所的な組織損傷を抑制することが示唆された。加えて、この結果は、H2ブロッカーには胃だけでなく小腸においても傷害治癒効果があることを証明したと言える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の目指すところは、下部消化管傷害に対するH2拮抗薬の実用化である。通常の新薬開発では、使用許可が下りるまでの開発期間が十年以上を要する場合も少なくない。一方、既存薬は既に安全性が確認されており、目的の作用を追加確認すれば、他の疾患治療薬としての実用化(ドラッグリポジショニング)が可能であり、開発コストの削減にもつながる。そもそもH2ブロッカーは胃薬としての既存薬であるが、本研究により新たな薬効が明らかとなり、その体内動態が解明されれば、安全で早急な治療薬の提供が実現できると期待する。
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