研究課題/領域番号 |
16K09373
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
チョ ハクショウ 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (80570689)
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研究分担者 |
尾城 啓輔 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (00383836)
海老沼 浩利 国際医療福祉大学, 医学部, 主任教授 (20296560)
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研究協力者 |
瀧本 洋一
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 肝線維化 / マクロファージ / 自然免疫 / 免疫学 / 細胞・組織 / 内科 |
研究成果の概要 |
肝線維化消退マウスモデルを用いて、今まで肝線維化を増悪させるとされる自然免疫応答を担う重要な分子TLR4の全肝臓発現量は肝線維化消退期における発現上昇という現象を発見した。TLR4-Trem2を介する修復性マクロファージ(Restorative Macrophage)の誘導機序を突き止め、更に腸管除菌モデルにてTLR4リガンドが腸管由来である可能性や、また、同マウスモデルおよびHCV駆除後のヒト検体でTGFβ/Foxp-3+制御性T細胞の上昇を認めることから肝再生・肝内免疫細胞微小環境の回復との関連も示した。TLR4が肝線維化消退に寄与するという未だに報告されていない機序の存在が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
全世界で肝硬変に関連する死亡者数は年間約200万人と推計される。肝疾患原因の排除だけでなく如何に肝線維化を消退させるのが重要な課題である。本研究は自然免疫応答を担うTLR4が肝線維化の消退期にも発現増加することから、TLR4における肝線維化の消退を制御するという未だに報告されていない新しい機序の存在を明らかにし、肝線維化を抑制する修復性マクロファージ(Restorative Macrophage)の誘導に自然免疫や腸肝関連の重要性を示唆した。「肝星細胞が肝線維化の中枢である」という昨今の規定概念を超え、修復性マクロファージ誘導を治療標的とする肝硬変の根本的な治療方法の開発に繋がると考えた。
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