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急性膵炎におけるカルシウム結合蛋白の役割ー新たな創薬を目指して

研究課題

研究課題/領域番号 16K09401
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 消化器内科学
研究機関自治医科大学

研究代表者

眞嶋 浩聡  自治医科大学, 医学部, 教授 (10261869)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
研究課題ステータス 完了 (2018年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワード急性膵炎 / S100g / カルシウム / トリプシン / 細胞内カルシウム / ANXA10 / アミラーゼ分泌 / Anxa10
研究成果の概要

S100gは主に十二指腸に発現しているカルシウム結合蛋白である。急性膵炎を惹起すると膵臓でのS100gの発現が増加し、S100g KOマウスでは組織障害が軽減した。膵外分泌モデルであるAR42J細胞にS100gを過剰発現させたAR42J-S100g細胞を樹立した。この細胞ではCCK8刺激によるアミラーゼ分泌が抑制され、細胞内カルシウム濃度[Ca2+]iの上昇も抑制された。
以上から、S100gは膵炎の増悪因子であり、KOマウスではCCK8刺激による[Ca2+]i 上昇が抑制されず、外分泌が亢進した状態となり、細胞内トリプシノーゲン量が低下し、異所性活性化が抑制され膵炎が軽減したものと考えられた。

研究成果の学術的意義や社会的意義

急性膵炎は膵内でのトリプシンの異所性活性化が原因と考えられてきたが、多くの研究結果から、それ以外にも、NF-kBの活性化、オートファジー不全、小胞体ストレス、酸化ストレス、カルシウムシグナル異常などの多くの異常が並行して起こっていることが明らかになってきた。しかし、詳細なメカニズムは未だに不明である。急性膵炎が発症すると外分泌不全が生ずるが、本研究はそれにS100gが関与している可能性があること、S100gを抑制し外分泌を維持することで、膵傷害を軽減できる可能性があることを示したものである。もちろん細胞内カルシウムシグナルは他の因子でも調節されており、さらなる検討が必要である。

報告書

(4件)
  • 2018 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2017 実施状況報告書
  • 2016 実施状況報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2018 2017 2016

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 急性膵炎発症・進展における細胞内小胞輸送の役割2018

    • 著者名/発表者名
      高橋健一、眞嶋浩聡、大西洋英
    • 雑誌名

      膵臓

      巻: 33 ページ: 723-729

    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 急性膵炎におけるオートファジーとエンドサイトーシス2018

    • 著者名/発表者名
      眞嶋浩聡、高橋健一、大西洋英
    • 雑誌名

      胆と膵

      巻: 39 ページ: 139-145

    • 関連する報告書
      2017 実施状況報告書
  • [雑誌論文] Disruption of Small GTPase Rab7 Exacerbates the Severity of Acute Pancreatitis in Experimental Mouse Models.2017

    • 著者名/発表者名
      Mouse Models. Takahashi K, Mashima H, Miura K, Maeda D, Goto A, Goto T, Sun-Wada GH, Wada Y, Ohnishi H.
    • 雑誌名

      Sci Rep.

      巻: 7 号: 1 ページ: 2817-2817

    • DOI

      10.1038/s41598-017-02988-3

    • NAID

      120007089052

    • 関連する報告書
      2017 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 急性膵炎におけるカルシウムシグナル異常2016

    • 著者名/発表者名
      眞嶋浩聡、大西洋英
    • 雑誌名

      膵臓

      巻: 31 ページ: 17-24

    • NAID

      130005137836

    • 関連する報告書
      2016 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 急性膵炎とオートファジー2016

    • 著者名/発表者名
      眞嶋浩聡、大西洋英
    • 雑誌名

      肝胆膵

      巻: 73 ページ: 243-249

    • 関連する報告書
      2016 実施状況報告書
  • [学会発表] 膵外分泌恒常性維持におけるRab7機能の検討2018

    • 著者名/発表者名
      高橋健一、眞嶋浩聡、大西洋英
    • 学会等名
      第104回日本消化器病学会総会
    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
  • [学会発表] 膵臓特異的Rab7ノックアウトマウスによるオートファジー成熟過程の障害はセルレイン誘発急性膵炎を悪化させる2017

    • 著者名/発表者名
      高橋健一、眞嶋浩聡、大西洋英
    • 学会等名
      第104回日本消化器病学会総会
    • 関連する報告書
      2017 実施状況報告書
  • [学会発表] Rab7のオートファジー・エンドサイトーシスを介した急性膵炎での保護的作用の検討2017

    • 著者名/発表者名
      高橋健一、眞嶋浩聡、大西洋英
    • 学会等名
      第48回日本膵臓学会大会
    • 関連する報告書
      2017 実施状況報告書

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公開日: 2016-04-21   更新日: 2020-03-30  

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