研究課題/領域番号 |
16K09588
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
長岡 鉄太郎 順天堂大学, 医学部, 准教授 (70407295)
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研究分担者 |
守尾 嘉晃 順天堂大学, 医学部, 非常勤講師 (30365663)
高橋 史行 順天堂大学, 医学部, 准教授 (70327823)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 肺動脈性肺高血圧症 / 血管リモデリング / エクソソーム / 血管内皮細胞 / 血管内皮間葉転換 / 血管平滑筋細胞 / 内皮間葉転換 / microRNA / 内皮間葉系転換 / 血管平滑筋増殖 / 血管内皮間葉系転換 |
研究成果の概要 |
TGFβ・TNFα・IL-1β刺激によってEndMTを誘導したヒト肺血管内皮細胞(HPMVEC)や、各種増殖因子刺激によって増殖誘導されたヒト肺血管平滑筋細胞(HPASMC)の培養液から超遠心法を用いてエクソソームを回収した。回収されたエクソソームは、同種細胞間では各細胞の機能変化に影響しなかったが、それぞれと異なる細胞に投与したところ、HPASMC由来のエクソソームが正常HPMVECの遊走能を亢進した。以上より、肺動脈性肺高血圧症の肥厚したHPASMCが、エクソソームを介してHPMVEC由来の血管内膜病変進展を促進する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年の治療の進歩によって肺動脈性肺高血圧症(PAH)の予後は改善しているが、治療抵抗例では肺移植も必要となる重篤な疾患である。PAHの主病態は肺動脈の異常収縮とリモデリングであるが、現在臨床使用可能なPAH治療薬は全て血管拡張薬であり、抗リモデリング効果を有する治療薬の開発が待たれている。PAHの血管リモデリング進展機構については、多くの基礎研究結果が報告されているが、未だ明らかでない点も多い。本研究の結果は、エクソソームが異種細胞間の情報伝達において重要な役割を果たすことを示唆しており、エクソソームが抗リモデリング効果を有する新規治療戦略の標的となりうる可能性を示した。
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