研究課題/領域番号 |
16K09626
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
岡田 浩一 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (60233342)
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研究分担者 |
井上 勉 埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (30406475)
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研究協力者 |
宮脇 敦史
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 急性腎障害 / 慢性腎臓病 / 腎線維化 / アポトーシス / カスパーゼ / CCN2 / 細胞周期 / 急性腎障害(AKI) / 慢性腎臓病(CKD) / 線維化 |
研究成果の概要 |
アポトーシスを抑制するp35と線維化を促進するCCN2を尿細管細胞で発現/欠損する遺伝子改変マウスを用いてAKIモデルを作成した。アポトーシス抑制により急性期障害は軽減したが、慢性期線維化は進展した。一方、アポトーシスを抑制しCCN2を欠損させると急性期障害は軽減したが、CCN2欠損のみの場合より線維化が増悪した。本来、アポトーシスによって排除されるべき障害尿細管細胞が存続すると、線維化促進因子を産生する可能性が示唆される。この障害尿細管細胞はG2/M期に休止して線維化促進因子を分泌する。我々は細胞周期レポーターマウスを用いてこの細胞群を単離した。今後、網羅的な遺伝子発現の検索を実施する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
CKDは全国で1300万人を超えると推定され、末期腎不全のハイリスク病態である。CKDから末期腎不全への経過は一律ではなく、持続的な腎機能障害の進展に加え、AKIの重積による階段状重症化により末期腎不全へ至る。よってCKD重症化の抑制には、AKIからCKDへの進展機序を明らかにする必要がある。本研究の成果から、AKIによる障害尿細管細胞がCKDへの進展を中継し、アポトーシス抑制によるAKI予防処置では障害尿細管細胞が存続し、CKDへの進展抑制が不十分であることが明らかとなった。今後の治療戦略としては、アポトーシス抑制以上のAKI予防策の開発に加え、CKD進展抑制療法を併用する必要がある。
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