研究課題
基盤研究(C)
今回、脳腎連関におけるAGEs-RAGE系の関与について検討を行った。脳腎連関の一つの促進因子であるaldosterone (aldo)-mineralocorticoid receptor (MR) systemにターゲットを絞り、まずはメタボリック症候群の最も重要な因子であるMRに着目し検討を行った。その結果、MR活性化因子であるDOCAを投与することにより腎臓においてアルブミン尿の出現がみられ、それらは腎障害を伴っていた。RAGEノックアウトマウス、RAGE-aptamerはMRの発現を抑制し、腎組織修復をもたらした。今後はこの現象が脳傷害時にもみられるかの検討が必要と思われた。
わが国の現状の問題点として、慢性腎臓病患者の増大、とりわけ透析患者数の増大と、脳卒中罹患の増加がある。脳と腎臓はお互いに連携を取り合っている可能性が示唆されており、今回はAGEs-RAGE系に着目して研究を行った。AGEs-RAGE系の活性化に今回脳傷害にも重要な因子であるMRが関与していることが明らかとなり、AGEs-RAGE-MR系の遮断のために我々はRAGEノックアウトマウス、RAGE-aptamerを使用して検討を行った結果、RAGEを遮断することで腎傷害が著明に改善することを突き止めた。今後は創薬を念頭に脳傷害に対するRAGE-aptamerの効果を検討していく予定である。
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すべて 雑誌論文 (9件) (うち国際共著 1件、 査読あり 9件、 オープンアクセス 6件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 3件、 招待講演 1件)
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