研究課題/領域番号 |
16K09703
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 東北医科薬科大学 |
研究代表者 |
中村 晃 東北医科薬科大学, 医学部, 教授 (20344723)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 神経科学 / 多発生硬化症 / 多発性硬化症 / 免疫学 |
研究成果の概要 |
タイラーマウス脳脊髄炎ウイルス (TMEV) 感染による脱随疾患は多発性硬化症 (MS) の代表的な疾患モデルである。TMEVが免疫グロブリン様受容体であるSiglec-Eに結合することを見出した。しかしながら、Siglec-E単体の発現では、感染成立には不十分であることが判明した。一方、TMEVは、形質細胞様樹状細胞(pDC)に結合しないことから、脂質構成成分を検討したところ、pDCではガングリオシド構成成分の発現が低いことが判明した。また、DCではウイルスカプシドタンパクとコレラトキシンBサブユニットが共染色された。これらの結果から、TEMVの受容体はガングリオシドであることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多発性硬化症(MS)は、中枢神経系の慢性脱髄性疾患で、ミエリン塩基性蛋白など自己抗原に対する自己免疫反応によって生じる代表的なヒト自己免疫疾患である。再発と緩解を繰り返すことから、原因の一つにウイルス感染があることが指摘されている。代表的な疾患モデルとして、タイラーマウス脳脊髄炎ウイルス (TMEV) 感染による脱随疾患が知られているが、細胞表面に結合する受容体は不明なままであった。本研究では、TEMVが細胞膜上に発現するガングリオシドに結合することを見出した。ガングリオシドがMSのみならずウイルス感染防御の新たな治療標的となることを示唆した結果であり、極めて意義のある知見と考えられた。
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