研究課題
基盤研究(C)
甲状腺癌は近年、その数が世界的に増加している疾患であり、再発・転移を来す悪性度の高い甲状腺癌を推定できる新たな分子マーカーの発見が望まれる。本研究ではテロメアを伸長する逆転写酵素をコードするTERT遺伝子のプロモーター領域における変異が上述した分子マーカーとなりうるのか検討した。TERTプロモーター変異は甲状腺癌の予後予測分子マーカーとして有用であること、また放射性ヨード治療抵抗性と関連することを明らかにした。さらにTERTプロモーター変異陰性症例の中にTERT mRNAが高発現している症例があることを発見し、これらも再発リスクが高いことを明らかにした。
TERTプロモーター変異は甲状腺癌の予後予測分子マーカーとして有用であること、また放射性ヨード治療抵抗性と関連することを明らかにした。さらにTERT mRNAも甲状腺癌の新たな分子マーカーとして有用であることを明らかにした。このマーカーによって術前に癌の悪性度を予測できれば、手術を行う・行わない、半葉切除か全摘かなどの治療方針の決定に重要な情報を提供できる。これにより、治療・管理の最適化、患者QOLの改善、ひいては医療経済の節約にもつながるものと考える。
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すべて 雑誌論文 (11件) (うち国際共著 8件、 査読あり 11件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (4件)
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