研究課題/領域番号 |
16K09948
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
感染症内科学
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研究機関 | 北陸大学 |
研究代表者 |
武本 眞清 北陸大学, 薬学部, 講師 (60379237)
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研究期間 (年度) |
2016-10-21 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 水痘帯状疱疹ウイルス / 単純ヘルペスウイルス / tricin / acyclovir / 急性網膜壊死 / 網膜ミュラー細胞 / ケモカイン / マトリックスメタロプロテアーゼ / 水筒帯状疱疹ウイルス / Tricin / 再活性化 / 母子感染 |
研究成果の概要 |
水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)や単純ヘルペスウイルス(HSV)などのαヘルペスウイルスによる感染症には、急性網膜壊死(ARN)のように、第一選択薬であるacyclovir(ACV)が十分に効かない疾患も存在する。そこで強い抗ウイルス作用をもつフラボノイドであるtricinが、ACVを代替あるいは補助する薬となる可能性を検討した。ARNの発症機序モデルとして、VZVを感染させたヒト網膜Muller細胞株において、IL-8やMMP-13の産生上昇が起きることをまず確認した。そしてACVおよびtricinの抗ウイルス効果・抗炎症効果を同細胞で比較したところ、tricinにより強い作用が見出された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、これまでに不明であったARNの発症機序の一端として、ウイルスに感染した網膜Muller細胞から産生されるケモカインやプロテアーゼの関与の可能性が示唆された。またACVでは同細胞でのウイルス増殖を完全に抑制することはできなかった。このことはACV単剤ではARNの進行を止められないことと符合する。さらに天然のフラボノイドであるtricinが、ACVよりも強い抗ウイルス効果・抗炎症効果を網膜Muller細胞で示すことを明らかにした。このことは、現在のARNの治療成績を改善する新たな治療薬候補となる可能性があり、臨床上大きな意義を持つ成果といえる。
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