研究課題/領域番号 |
16K09949
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
感染症内科学
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研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
朝井 章 大阪医科大学, 医学部, 准教授 (30622146)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | アルコール依存症患者 / 感染抵抗性 / マクロファージ / アルコール依存症 / Pre-Pro-B細胞 / M2bマクロファージ / アルコール / IMC |
研究成果の概要 |
アルコール依存症患者では、易感染性であり、健常人では問題になる事のない腸管細菌叢からのBacterial translocationにより、敗血症を起こし死に至る。アルコール依存症患者に認められる感染抵抗性を持たないM2b単球/Mφがその易感染性の原因であると判明しているが、一般的なアルコール依存症に対する治療である断酒を2週間行う事により、そのM2b単球/Mφが消失する。更に断酒患者の単球を利用したヒト化キメラマウスにおいて、消化管からの感染に対する感染抵抗性が改善することが明らかとなった。以上の事から、アルコール依存症患者に対する断酒治療は、感染抵抗性を改善させる効果があると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アルコール過剰摂取患者は、免疫不全状態であり様々な感染症から敗血症を起こし死に至る。抗生剤を使用しても耐性菌の出現等により感染が改善しないことも多く、根本的な治療が必要視されている。本研究は、断酒治療による感染抵抗性の改善効果を明らかにすることを目的とした。断酒治療は、腸内細菌叢からのBacterial translocationによる敗血症に対する治療のみならず、アルコール過剰摂取者に起こりうる他の全ての感染症に対する感染抵抗性や、感染に対する予防的効果も見込まれており、結果的には感染による死亡を減らせる可能性がある。以上より断酒治療は、今後のアルコールに対する治療において非常に有用である。
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