研究課題/領域番号 |
16K10247
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
吉村 優子 金沢大学, 人間社会研究域, 准教授 (70597070)
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研究分担者 |
林 則夫 群馬県立県民健康科学大学, 診療放射線学部, 准教授 (50648459)
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研究協力者 |
菊知 充
高橋 哲也
棟居 俊夫
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 自閉スペクトラム症 / 聴覚処理 / 脳磁図 / 脳磁図(MEG) / 聴覚反応 / 聴覚情報処理 / 幼児 / 脳磁計(MEG) / 言語発達 / 脳磁計 / 聴覚誘発反応 |
研究成果の概要 |
本研究は、就学前の自閉スペクトラム症(以下、ASD)及び定型発達児を対象に、音の刺激に対して引き起こされる大脳皮質の反応を小児用脳磁計(Magnetoencephalography)によって捉え、比較した。さらに、聴覚検査を実施し、聴覚情報処理過程の末梢から中枢処理の機能を調べた。ASD児26名、定型発達児23名を対象に調査を実施した結果、純音聴力検査においてASD児群では、定型発達児群に比べて左耳の聴力閾値が有意に高かった(P = 0.025)。聴覚刺激によって引き起こされる脳反応のうち、刺激後約100ミリセカンド秒後に現れるP1m成分については、左右半球ともに有意差は認められなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、就学前の自閉スペクトラム症児と定型発達児を対象に、音に対する反応を自分で応答する必要のある聴力検査と内耳、脳幹、脳皮質の反応を捉える他覚的な検査で調べた。その結果、自覚的な聴力検査である純音聴力検査において、自閉スペクトラム症児は定型発達児群よりも反応が乏しいという結果であった。一方で、脳幹や脳皮質の反応では、両群の間に有意な差はみられなかった。今回の結果には、音に対して発声やボタン押しで応じるという課題への注意持続力の問題なども影響していることが考えられる。さらに他の脳反応にも着目して検討することにより、自閉症と定型発達児の聴覚情報処理の特性を明らかにすることができると考えられる。
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