研究課題/領域番号 |
16K10756
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
阿部 匡史 岡山大学, 医学部, 技術専門職員 (60423282)
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研究分担者 |
道上 宏之 岡山大学, 中性子医療研究センター, 准教授 (20572499)
竹居 孝二 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (40322226)
山田 浩司 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 准教授 (80325092)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 分子標的薬 / グリオーマ / CDK5 / ダイナミン / アクチン / SSRI / 浸潤 |
研究成果の概要 |
悪性グリオーマの治療において、腫瘍細胞の強い浸潤能が外科手術における有効な病巣の切除の妨げとなる。この浸潤能を抑制する目的で、グリオーマ細胞に対して抗浸潤作用を持つダイナミン阻害剤(抗うつ剤:フルボキサミン)をドラッグ・リポジショニングにより同定した。また、フルボキサミンをリード分子としてダイナミン阻害剤のスクリーニングを進めた。さらに、グリオーマ細胞の浸潤にはダイナミン-コルタクチン複合体によるアクチン線維束形成が重要であること、この束化の調節にはサイクリン依存性キナーゼによるコルタクチンのリン酸化が関与することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
グリオーマでは、腫瘍細胞が強い浸潤能を持ち正常脳に深く浸入するため、有効な病巣の切除が困難になる。従って、腫瘍細胞の浸潤制御が治療戦略に重要である。本研究では、ドラッグ・リポジショニングから、安全性が確立し血液脳関門を通過できる抗うつ薬等から、独自に開発したスクリーニング法を用い「グリオーマ細胞に対する抗浸潤薬」としてフルボキサミンを同定した。このフルボキサミンをリード分子としてさらに有効な分子をスクリーニング中である。本研究から見いだされる抗浸潤薬は、効能の適応拡大が期待され、迅速かつ低費用な新薬開発に繋がる可能性が大きく、グリオーマの製薬治療分野に多大に寄与するものと考えられる。
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